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活動報告

4年に1度の「中学校教科書選定」を傍聴しました。

2015年07月22日

7月22日。平成28年度八王子市立中学校使用教科用図書の採択について教育委員会で審議されました。去年の小学校に続き、4年に1度の中学校の教科書採択です。
今日、審議されたのは、国語:国語・書写、社会:社会(地理的分野)・社会(歴史的分野)・社会(公民的分野)・地図、数学:数学です。社会科の教科書選定があったせいか、定員を大きく上回る傍聴の数でした。
どの教科でも指摘されたのが、学力と教える力のバランスです。教科が設定する目標に達するための勉強量が膨大であるのと同時に学力の差が開いたときの対応が先生に求められます。
国語では、話すこと・聞くこと・読むこと・書くこと・表現する力をつけることが目標で、読書のまち八王子に即した読書指導も議論になっていました。書写では、願書や自己PRの書き方、宅配の送付状の書き方までも教える内容にあるそうです。

社会科では、歴史的分野での関心が高く、メモを取る方も現われました。太平洋戦争に関する記載や自由民権運動に関すること、戦時中の日本の表現など細かい部分もレポートとして挙げられていました。過去を学び歴史の流れを捉える教育であってほしいのと、一部の強調だけではなく世界全体の中の日本という配慮がなされた教育であってほしいと思います。ご意見の中に、教科の内容と関連する年表のページの記載が必要というものがあり、過保護ではないか?と思う部分もありました。自分の教科書は自分で作っていくから面白いのに。

社会科の、公民の目標は思考判断を高めることもあり、現代社会、政治経済、国際政治、憲法の記載もある中で、ディベートやブレーンストーミング、模擬裁判などもやるそうです。年間100時間しかない中でかなり厳しいと感じています。ディベートをと言ったとき、傍聴席では頷く方も多かったのですが、本当にディベートって必要なのでしょうか?論理的な思考力はディベートでなくても身に付くと思っています。自分の意見を持ち、伝える力を結びつけることが必要で、バランスのある人を育ててほしいと願っています。

最後の数学では、指導者のスキルに大きく影響するという認識の中で教科書が選定されていきますが、生徒のレベルによって使い方も異なるそうです。問題集の回答が自宅に置くべきとか学校に置いた方が良いなどと委員の方は仰っていましたが、小学校との連続性なども大きなポイントのようです。

今回は傍聴の方がいつも以上に多かったのは、選挙権が18歳に引き下げられることや、安保法制を受けて社会科の関心が高かったと思われます。実際、社会科のプレゼンが終了したとたんに皆さんお帰りになってしまいました。数学は関係ないからなのでしょうか?

勉強はすべて融合しているし、社会学には数値分析は必須です。理系の研究者も論文を書かなければ成果は伝えられないのです。
理系偏重になることも望まないし、文系だから数字は関係ないなんていう大人にはなってほしくないです。