日本の国家戦略と八王子市の未来人材育成の再構築

★すべての子どもに“出口”をつくる八王子へ
日本は今、先端技術の確保、理系人材の育成、産業構造の転換を国家戦略として進めています。経済産業省は、人材不足ではなく“構造的ミスマッチ”こそが課題であり、未来の価値を生む領域に必要な人材が育っていないと指摘しています。
この大きな転換点の中で、地方自治体には「未来の人材育成をどう再構築するか」という決断が問われています。
八王子市に必要なのは、先端技術を扱う理系人材だけではありません。
手先が器用な子、ものづくりが得意な子、絵が上手い子、人を支えることが得意な子——。
多様な子どもたちが自分の力を発揮し、“現実に生きていける出口”を持てる環境を整えることこそ、これからの自治体の使命だと考えています。
公立学校の役割は、学力だけを基準にするのではなく、すべての子どもに「出口」をつくること。出口とは大学進学だけでなく、技能、ものづくり、福祉、アートなど、子ども自身が自分の力で生きていける進路のことです。
しかし、八王子市が掲げる「未来の主役づくり」は、保育・子育て支援や生活支援が中心となっており、これらは市民生活を支えるうえで極めて重要である一方、未来の人材育成という視点が十分に組み込まれているとは言えません。
★ゼロベース見直しのはずが、なぜ変わらないのか
今年度の予算編成方針には、
「ゼロベースでの見直し」
「費用対効果に見合わない事業の廃止・再構築」
が明確に示されました。
しかし実際には、目的を達成した事業や利用実態と乖離した事業が残り続けています。
本当に未来に投資するのであれば、既存事業の見直しと財源の再配分は避けて通れません。
私は議会で、
・目的と運用が乖離した子育て事業
・公平性を欠く受益者負担
・財政の持続可能性
などについて具体的に指摘し、再構築を求めました。
★未利用熱 × 都市農業 × 学校再編という全国モデルの可能性
南大沢には、全国的にも珍しい中水道施設や地域冷暖房施設が存在します。
これらは、当時の都市計画の中で効率的な水利用や熱供給を目的に整備されたものですが、現在のGX(グリーントランスフォーメーション)の流れの中では、未利用熱として新たな価値を持ち始めています。
私は、これらの未利用熱を活用し、光熱費を抑えながら自立した生産が可能となる都市農業モデルを提案しています。
特に、学校再編で生まれる学校跡地は、
・都市農業
・環境教育
・地域の新しい学びの拠点
として再生できる可能性を持っています。
これは八王子だけでなく、全国の自治体が直面する「公共施設の再利用」という課題に対する、新しいモデルになり得ます。
★国産ペロブスカイト太陽電池という未来への投資
私はこれまで、八王子市が将来に向けて持続可能なエネルギー政策を進めるためには、国産の次世代技術を積極的に取り入れるべきだと、継続して提案してきました。
その中でも、以前から特に注目し導入を提案してきたのが、国が実用化を進める「ペロブスカイト太陽電池」です。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟性があり、従来の太陽光パネルでは設置が難しかった場所にも導入できる革新的な国産技術です。
総理も所信表明で「国産エネルギーとして重要」と明言しており、国を挙げて開発が進められています。
八王子市が公共施設の改修時にこの技術を導入すれば、
• エネルギーの地産地消
• 災害時のレジリエンス向上
• 地域産業の振興
• GX(グリーントランスフォーメーション)先進都市としての発信
といった多面的な効果が期待できます。
私は以前から、南大沢をその実証の場とし、学校跡地や公共施設と組み合わせた
「未来のエネルギー都市モデル」
の構築を提案してきました。
国産技術を活かし、地域の未来をつくる取り組みを、これからも着実に進めていきます。
★八王子の未来を、次のステージへ
子どもたちの才能を最大限に伸ばし、
その才能が地域で活躍できる都市環境をつくること。
そして、環境技術と都市政策を統合し、
八王子から全国に広がる新しいモデルをつくること。
これが、私が令和8年度予算で示した問題意識であり、八王子市の未来に向けた提案です。
- 令和8年第1回定例会 3月5日 委員会 予算等審査特別委員会 星野直美
- https://hachioji-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=3365







